近年、「HSP(Highly Sensitive Person)」=「繊細さん」という言葉が注目を集めています。人の気持ちに敏感で、音や光、匂いといった刺激にも敏感に反応してしまう――そんなHSPの気質は、時に生きづらさを感じる一方で、共感力や感受性といったかけがえのない才能にもつながります。
この記事では、HSPの特徴を持つ、あるいはそのような傾向があると広く語られている「繊細さんな芸能人10人」をご紹介します。実際のエピソードや本人の発言などをもとに、彼らの繊細さがどのように表現に生かされているのかもあわせて見ていきましょう。
繊細さんとは?|HSPの基本的な特徴
「繊細さん」は、心理学的には「HSP(Highly Sensitive Person)」と呼ばれる特性を持つ人を指します。これは病気ではなく、全人口の約15〜20%が該当するとされる気質です。HSPの人には、以下のような特徴があります。
- 他人の感情や空気の変化に敏感
- 大きな音やまぶしい光などの刺激が苦手
- 自己内省が深く、感情を言語化しやすい
- 人にどう思われるかを強く気にしてしまう
- 共感力が高く、人を思いやる力がある
このような特性は、芸能活動や表現の世界でも大きな力になります。その一方で、刺激の多い環境に身を置くことで疲れやすく、心のバランスを取るのが難しい側面もあるのです。
HSP的気質があるとされる芸能人10選
以下では、HSP的な特徴が見られる10人の芸能人を、具体的な発言やエピソードとともに詳しくご紹介します。
1. 山里亮太(南海キャンディーズ)

山里さんは著書『天才はあきらめた』の中で、自分の内面の繊細さや、他人からどう思われているかを常に気にしてしまう性格について赤裸々に語っています。笑いの裏で深く傷つきやすく、心の葛藤と戦いながら表現者として活動している様子は、多くのHSP気質の人に共感されてきました。また、「空気を読みすぎて苦しくなる」といった発言も、HSP的傾向を強く示しています。
2. 蒼井優

画像引用元:https://taft.jp/artist/aoi/
インタビューなどで「人が多い場所が苦手」「一人の時間が必要」と話すことが多く、感情表現が豊かで、相手の感情の機微にも敏感に反応してしまうタイプであると見られています。また、自身の役作りでも感情移入が強すぎて疲れてしまうと語っており、その共感力の高さはHSP特有の性質と言えるでしょう。控えめで誠実な性格も、HSP的な「刺激回避」と「倫理感の強さ」に通じます。
3. 有村架純

画像引用元:https://www.flamme.co.jp/actress/kasumi_arimura/
過去の雑誌インタビューで「周囲の空気にとても敏感で、自分の感情を飲み込んでしまうことがある」と語っています。また、「あまり自分をさらけ出すのが得意ではない」とも話しており、HSPの人がよく抱える“境界の曖昧さ”や“自己防衛の傾向”が見られます。現場での繊細な気配りやスタッフへの思いやりも、HSP的な気質がにじみ出るポイントです。
4. 永瀬廉(King & Prince)

画像引用元:https://emomiu.jp/news/196341/
テレビ番組や雑誌のインタビューで「すごく周りの目が気になる」「人の気持ちを考えすぎて疲れる」と発言しており、HSPの「他人への共感性の高さ」が伺えます。また、自分がどう見られているかに敏感で、誤解されることを恐れる傾向があるとも語っています。これらの傾向は、HSPの特徴である「外的刺激に敏感」「深く処理する力」などと合致します。
5. のん(能年玲奈)

画像引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AE%E3%82%93_%28%E5%A5%B3%E5%84%AA%29
独自の世界観を持ち、人との距離感を大切にする姿勢が印象的な彼女。感受性が豊かで、役柄に深く入り込む演技スタイルからもHSP的な傾向が見受けられます。過去には対人関係のストレスにより、メディア出演を控えていた時期もあり、その繊細さゆえに一時芸能界から距離を置いたという報道もありました。
6. 綾瀬はるか

画像引用元:https://www.horipro.co.jp/ayaseharuka/
天然キャラとして知られていますが、インタビューでは「空気を読みすぎてしまうことがある」と語ったことがあります。また、人前に出るときの緊張が非常に強いとも発言しており、HSPの「過剰な覚醒反応(緊張)」に該当するようなエピソードが散見されます。現場では誰よりも人を気遣う姿勢もHSP的です。
7. 又吉直樹(ピース)

画像引用元:https://mdpr.jp/news/detail/1464086
著書『火花』で見せた内省的な文章や、舞台の裏での緊張、不安、人との距離感に悩む姿が非常にHSP的です。又吉さんは「本を読むことで人との距離を取ってきた」と語っており、これは刺激を避けつつも深く物事を捉えるHSP気質と一致します。また、芸人でありながら物静かで内向的という点でも、多くのHSPから共感を得ています。
8. 松井玲奈

画像引用元:https://www.aplus-japan.com/talent/matsuirena
自身のブログで「HSPに関する本を読んで、当てはまることが多かった」と述べており、自らHSP的傾向を認めている数少ない芸能人の一人です。「音や匂いに敏感で、人混みが苦手」「人の言葉に傷つきやすい」といった特徴も語っており、典型的なHSPの特徴を持っていることがうかがえます。
9. 上白石萌音

画像引用元:https://kamishiraishimone.com/profiles
感受性が強く、日常の中で小さなことにも心を動かされるタイプだと自認しており、演技や音楽活動でもその繊細さが評価されています。インタビューで「自分の感情が揺れ動く瞬間を大事にしたい」と語ることもあり、HSPが持つ“内面世界の深さ”を象徴するような感性の持ち主です。
10. 星野源

画像引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E9%87%8E%E6%BA%90
多才なアーティストである一方、テレビやインタビューで「ひとりの時間がすごく大切」と何度も語っています。過去にはうつ病を経験したことも公表しており、「音に敏感」「人混みが苦手」「考えすぎてしまう」などの特徴がHSPと重なります。創作活動における繊細な表現力や、共感を誘う詞の世界観にもHSPらしさが表れています。
繊細さは「弱さ」じゃない|表現に活かされるHSPの力
HSPの人が持つ「繊細さ」は、決して弱点ではありません。むしろそれは、深く考える力、他人の感情を読み取る力、細やかな感受性として、クリエイティブな世界では武器になります。
今回紹介した芸能人たちのように、自分の繊細さを否定せず、うまく表現や創作に活かしている姿勢は、多くの繊細さんにとって大きな励みとなるはずです。
例えば、又吉直樹さんのように、繊細な内面世界を小説という形でアウトプットしたり、星野源さんのように音楽や演技で共感を呼ぶ表現を行ったりと、その活かし方は多種多様です。
「自分もHSPかも?」と思ったら
もしこの記事を読んで「自分も繊細さんかもしれない」と感じたなら、まずは自分の気質を受け入れることから始めてみましょう。
HSPであることは、劣っていることではなく、違いであり、才能でもあります。大切なのは、その繊細さをどう守り、どう活かしていくかということです。
- 無理に人と同じように振る舞わない
- 自分に合った働き方や環境を整える
- 静かな時間や安心できる空間を大切にする
- 感情の整理に「書く」ことや「話す」ことを取り入れる
こうした小さな工夫でも、日常の生きづらさは軽減できます。必要であれば、HSP専門のカウンセリングや情報サイトなども活用してみてください。
まとめ|繊細さは「感じる力」という大きな才能
「繊細さん=HSP」は、生きづらさを抱えやすい一方で、人に感動を与える力、空気を読む力、細部までこだわる美意識など、今の時代に必要とされる力を数多く持っています。
芸能人という人前に立つ仕事でありながら、HSP的な気質と向き合いながら活動を続けている彼らの姿は、多くのHSPにとって「自分もこのままでいいんだ」と思わせてくれる存在です。
あなたも、自分の「繊細さ」に誇りを持って生きてみませんか?